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2003年度「冬」我らが聖地

2004/01/29:久世紀弘






丁度一ヶ月ですか… 早いものです。

まず、お話をする前に何点か前置きをしなければいけません。

それは描写の問題。

今回のレポは下品でお下劣な、とても紳士淑女に見せられない面が多々あります。

もう一つ。

私こと紀弘のコミケ前までの現状です。

玩具屋屋店員という肩書きでアルバイトしてる身であり、仕事に慣れ始めた頃。

ちょっとした弾みから連続して疲労が貯まるようなことをしてしまいました。

一日目.学習机を一日中組み立てる。

二日目.十二時間労働の中、GARAMというタール30mmの煙草を吸う。

三日目.立ったまま意識を失うくらい体調不良、栄養剤と胃薬で生き長らえる。

四日目.胃腸の異変に気付きつつもバイトを早退し、出発準備へ。

学習机ってのはかなり重く、それを一人で作ろう等とはなかなか至難の業。

途中から課長が手伝いに来てくれたものの、二人とも腰痛&筋肉痛になりました。

また、身体に何が行ったのかと言えば、それはGARAMを吸ったことが原因です。

煙草なんて中南海スーパーライト(※01)しか吸わないのですが、

無謀にも十倍の濃度にチャレンジしたのが馬鹿だったのです。

ミントが利いてる葉巻と煙草の間のようで吸いやすく、美味い。

そうやってスパスパとしていたら次の日から地獄を見たってだけです。

目眩、吐き気、頭痛、動悸から始まり腹痛へと到ったのでした。

 全ての現況はコレにあるのです、イロイロと…
 アルバイトのカコイイ青年から一本吸わせて貰ったのです。
 モハァ〜 バチバチバチ☆
 う、美味〜
 



Regret : 少しずつ丸くなっていってるものの、相変わらずの首謀者。

眼鏡の君 : 暴君、赤のアルテッツァ(※02)で送り迎えしてくれたナイスガイ。

パッソル : 磨きのかかったマシンガントークは終わることを知らない。

Daizo : 皆に内緒でサークル参加してたという食わせ者。

紀弘 : 肉を切って骨を絶つ! …切られた肉が痛くてしょうがありません。



身体の異変はGARAMを吸った次の日から分かっていたことでしたので、

28日の夜に予め対抗策というか応急措置を施しておきました。

納豆、キムチ、ヨーグルト。

自分の身体がおかしいと思ったら、誰だって何かしらしますよね。

野菜食べまくるとか、水を大量に飲むとか。

僕の場合は原因が胃腸にあるものとして、菌に頼ることにしたのです。

思えばこれが間違いの始まりでした。

大量のニコチンやタールが胃腸を包み込んでいました(そんな気がする

ですから当然のように食欲も起きませんし、吐き気が続きます。

でも、これくらいならコミケだろうが登山だろうが行けるってもんですよ。

コミケのためなら。

これくらいは、ね。



バイトから帰り、急いでRegret宅へ行くべく準備をします。

胃薬、鼻炎薬、ガス銃、ティッシュ、手袋、厚着、ホッカイロ、軽めのリュック。

急いで印刷したコミケで回る予定のサークルをチェキしたメモ用紙。

あぁ、忘れちゃいけないのが大量のお金ですね。

給料は10日締め、来月の25日支給だったので父上から5万ほど借りておきました。

最後に緑色のレジャーシートを用意してアンシュッツ(※03)を包みます。


 中学生の頃、父親から貰ったエアガン。
 引き金を引いた状態で一年放置してしまったため、威力が弱っていました。
 一応、持ち歩くわけですからシートに包んだって訳です
 


よし、準備完了。

MSN(※04)で出発の旨をDaizoに報告し、颯爽と家を出ました。

50mくらい進んだあたりでアンシュッツの包みが解ける事件も発生。

人に見られたら偉いことになるところでした、危うい危うい。

電車の中では、ヒシヒシと変な目で見られます。

それもそのはず、オレンジ色の登山服を着た男が緑の巨大な物を抱えてるんですから。

中にはまるでライフルでも入ってるかのようではありませんか(事実

…駅員に引き留められなかったのが不幸中の幸いでした。



待ち合わせ場所と思われるいけふくろう(※05)に到着後、まずはトイレへ。

ゲッソリした表情でトイレから出てきたもののDaizoからもRegretたんからも連絡が来ません。

そこでDaizoにメールで連絡してみたのですけど明瞭な答えは返って来ませんでした。

Q:「何処で待てばいい?」

A:「そろそろRegretたんと合流出来そうだ」

こんな感じに。

多少時間がありそうでしたので、虎の穴(※06)へと行くことにしました。

安倍さん(※07)が手がけた灰羽連盟(※08)の画集である「グリの街、灰羽の庭で」を購入。

ついでに予約が間に合わなかったモエたん(※09)を発見、悩まずレジへ。

コミケに行く前から重量アップといったところですけが、それもまたよしです。

加えて、腹ごしらえにお気に入りのファーストフード店「ウェンディーズ」でサラダとハンバーガーを食します。

お腹にいいかなーとか思って。

…いけふくろうに戻って、またトイレへ直行しました。



ある程度あーだこーだとメールの遣り取りが終わるとDaizoが現れました。

次にRegretたんがイッシッシという顔で出現。

いやはや、こうしてコミケ目的で会うのも一年半ぶりです。

二人に連れられ、眼鏡の君がいるという場所――― アニメイト(※10)近くの通りへ向かいます。

「アニメイトの方に来れば分かる、だそうだ」

確かに、彼の乗り回す車は赤く目立ちます。

途中、アンシュッツを持つのが怠くなってRegretたんに持って貰います。

そこをすかさず激写。

 腹痛で銃を持ち歩くってのは案外苦痛なものです。
 目の前に銃を持ち慣れた人間がいることに気付いた結果となっております。
 因みに緑色のシートを持つのがRegretたんで、Daizoがその後ろです。



元々が危険なだけあって、緑色のシートを持つとより一層の際物になりました。

無駄話をチマチマとしてると赤い車が対向車線上に見えます。

アルテッツァです。

「お世話になりますー」

「おー久しぶり」

いつだったか、以前もこうやってRegret宅へ運んで貰ったことがありました。

毎度毎度ありがたいことです。

「じゃぁ、あそこいくかー」

「(・∀・)イイ!! ね」

よく分からない会話のうちに何故かドン・キホーテへ到着。

ぶらぶらとウィンドウショッピングをします。

ところが、不調だった胃腸がついに限界に達に。

中にある薬局店を探し、イロイロと物色しました。

・ガスピタン(※11)

・栄養剤

・黒豆で作られた羊羹のような何か

腹が爆発しそうでした。

ただ単にガスが貯まったとかじゃなくて、何か… 壊れたって感じで。

僕がトイレを済ませてる間に眼鏡の君はお好み焼きを購入。

ついでだったのでたこ焼きを買っておきました。

車の中でも腹の調子は収まらず、腹痛が続きます。

そこで先程買ったメタンガス防止剤であるガスピタン。

初めて使うこととなったのですが、その効果は如何に!ってところです。

箱を開けてみると錠剤ではなくてタブレットタイプでした。

水で飲むよりもガリガリと食べるとよいそうです。

ガリガリ…

気持ち、ヨーグルト味。

決してそんなことはなかったのですが、そう自分に言い聞かせます。

ヨーグルト味。

奇妙な薬臭さも自己暗示をかけることで美味しくもなります。

…いや、なってしまった。

この後、沢山食べることになろうとは思いも寄らなかったのですけど。



Regret宅へ到着―――

部屋でかなりの時間を放置プレイされたパッソル君が「ようやく来たか」とぶつくさ文句をたれてます。

本来でしたら直行でRegret宅へ行く予定。

つまり、三時間くらいの待ち惚けとなったわけで。

合掌。

けど、これで人数が揃いました。

Regret、Daizo、紀弘、パッソル。

たこ焼きを食しながら明日の行動を決めます。

車で送ってくれた眼鏡の君は今回参加しないようでした。

さすがに社会人ともなると例外を除いてコミケへは行かなくなるのでしょうか。

話がまとまり、皆がマッタリし始めるとパッソル君はマシンガントークを開始しました。

怒濤の勢いで脈絡なく、そしてネタ不明の会話。

腹痛でピリピリしてた僕にはかなり堪えました。

それと同時進行でRegretたんは銃を見せてくれました。

完全改造されたライフルとか。

片手じゃ重くて何ともならないものを抱え、その造形美に惚れながら腹痛で悶えます。

確か対戦車砲だったと思いました。

二進も三進も行かないとはこのことで、若干意識朦朧。

すると耐えかねたのか、それとも時間が来たのかDaizoは寝に帰ると言い出します。

「それじゃDaizo送ってくるよ」

「また3時頃に」

そう言って眼鏡の君も帰って行きました。



3人だけになってしまったので、さっそくアンシュッツをRegretたんに診て貰うことにしました。

 ついでだったので持ってきていたガス銃を献上。
 フリーマーケットにて10円で買った品です。
 壊れているからという理由で安く仕入れられたのですが、
 彼に渡してみたところ「ガス銃は管轄外」らしいです。
 コルト・ガヴァメントシリーズ… らすぃ


今回、ビニールシートに包んでまで持ってきたのには理由があったのです。

一年間引き金を引きっぱなしで弱ったバネを交換すること。

本来ならティッシュ箱くらい貫くはずなんですが、弱って凹みすら付けられません。

以前、Regretたんが我が家に来てくれた時に見せたのですが、

「道具がない」とのことで直らなかったのです。

今回は道具があります、狂おしいほどに。

 Regretたんが最近送ってきた画像。
 なんでも「銃の手入れで忙しい!」だそうです。
 この時出てきたパーツはこんなものではありません…


それも棚から棚へと出るわ出るわとバネが5本。

精密ドライバーやら何やらと名称すら分からない道具が使われました。

「あ〜 これ、空気漏れしちゃってるよ」

ぇ、何々?

「んじゃ削る」

ぇ、えー?

サッパリなうちに組上がり、試し撃ちをして完了しました。

さすがというより言いようがありません。

この頃には、ガスピタンの効果が出たのか多少腹痛も収まり気分はリラックス。

いい機会だったので、ふざけろ胃腸め!ゲハハと懐から胃薬を出して飲んでみました。

これでもっとよくなるはず♪ ゲハハ。



幾つか映画のワンシーンを観せて貰ってました。

グロに近い、残虐シーンが爽快です。

ボンッと対戦車砲で打ち抜かれたお腹とか、タマラナイ。

「これだよこれ!!」

嬉しそうに語るRegretたん。

つまり、先の対戦車砲はこの映画を観てから買ったのでしょうか。

そうこうするうちに午前1時に。

いい加減寝ないと不味いってことでパッソル君は速攻で布団にくるまります。

芋虫のように動かなくなった彼を後目に動画を見続ける2人。

30分くらいして、眠さも多少覚えた頃。

「寝ます。何ならPC弄って朝迎えて下さい」

Regretたんのありがたいお言葉。

そこで彼のPC内にあるエロ画像を漁ってみました。

釣れる釣れる、これが沢山。

「いやぁ、沢山ありますねー」

何を思ったのか、Regretたんにマウスを奪われてしましました。

ログアウトされるRegretたんの権限。

ログインされるAdministrator権限(※12)。

よっしゃ来た〜!!

「フフフ…」

不気味な笑いと共にその場を離れるRegretたん。

操作を始めるとまず気付いたこと。

ネットが繋がっていない…

+画像フォルダに行こうにも権限がない。

+デスクトップが萌え画像から真っ青に変わってる!!

「何でアドミニストレーターなのに…」

「権限を与えないアドミニストレーター」

「いや、それっておかしいでしょ」

さすがカスタマーエンジニア(※13)… Windows2000のかなり深いところまで知ってるようです。

これじゃ全くのお手上げだったので、潔く寝ることにしました。

「紀弘さんはベッドで寝て下さい」

これまた珍しい発言。

恒例であればパッソル君とのジャンケン大会が繰り広げられるところだったんですけど。

腹痛で悶える僕を気遣ってくれたのかも知れません。

布団ではない二重の毛布の中に入ると、かなり暖かく柔らかくRegretたんの体臭が…

ハァハァ(゚Д゚; )(゚Д゚)( ;゚Д゚)ハァハァ

一瞬で眠りに堕ちました。



気付くとPIPIPIなる目覚ましの音。

やったー朝だ〜

即寝したいところを抑えてベッドから這い出ます。

体調は絶好調。

始まりの朝に相応しい。

Dを迎え、食事を調達しにコンビニへ。

ウィダインゼリー、パン、高菜御握り、スコーピオン・コーラ。

「スコーピオンは辛いから止めとけって!」

そう止めるDaizoでしたが、腹によく響きそうでしたので買いました。

準備が出来るとRegretたんの親父さんが出すワゴンに乗っていざ会場へ。



会場では意外や意外という結果が待ってました。

まず、人が少ない。

時間にしてAM4:30くらいだったのですが、明らかに今までと並ぶ位置が違います。

一瞬、オタク人口が激減したのではないだろうかという危機感さえ感じてしまいました。

何はともあれ結果オーライです。

 うわぁぁ、聖地から後光がッ!!

かなり前列の方に並びながら、時間を延々と待ちます。

最初のうちは、あれですね。

皆、口が軽いというか… 元気なんです。

無駄話も沢山しますし、周りからもそういった会話がうるさい程に聞こえます。

 ガヤガヤガヤ…
 ガヤガヤガヤ…
 びっくりだったのは、隣の方達が僕らの話を聞いているってことでした。
 「ププ」だの「クックック」という笑い声が密かに聞こえてくるんですよね。
 そりゃまぁ、アホな会話ばかりしてた気もしますけど…


「朝、起きますと枕元に夏みかんが…(略」

Regretたんとパッソル君は鳥肌実さんという方の物まねをしていました。

大分、面白い方なんだそうで。

演説会で上半身裸になったとか。

僕もスコーピオン・コーラを飲みながら「うぇ不味ッ」とか。

高菜の御握りを食ったりと、結構元気。

 題 : 紀弘とDaizo
 キャー紀弘ってカコイイわ! カコかこ、か…?
 _| ̄|○
 しがないオタクですので…
 あ、そうそう。Daizoは今回着物なんですよ(何故かサングラス着用
 ほらほら、奥様方! 萌えて萌えて!!!


ところが、さすが冬と言えるのでしょうか。

時間と共に体力を蝕んでいくんですよね。

Regretたんが簡易椅子に座りながら撃沈し、パッソル君も沈黙…

 ガヤガヤガヤしてたのも束の間。
 車酔いに弱いRegretたんは酔い止め薬+鼻水止め服用 = 睡眠薬。
 この写真を撮られたことやこの場にいた記憶がないそうです。
 冬は皆体調悪いですね。


僕は近づいてくる時間を警戒して、簡易トイレへ向かいました。

しかし、何故か電気が付いて無い状態でして…

暗闇の中ではさすがに用を足すことが出来ませんでした。

身体を暖めるためコーヒーを買いに行き、列へ戻る前に再度トイレへ行きます。

けどね、ここら辺からでしょうか。

妙に身体が重く感じ始めました。

ホッカイロも使ってましたし、手袋等も完全装備です。

単なる寒さから来るものだろうと高をくくってはいたのですが、何が起こるか分からない現状。

念には念をという意味を込めて、小用の方へ並んでいた列から大用へと並び替えました。

40分くらい経ったころでしょうか、ようやく自分の番が来ました。

そこで起きたことは余り思い出したくありません。

水鉄砲ここに在り、って感じです。

気付かないうちに僕の胃腸は恐ろしいことになっていたようで。。

トイレから出てくる頃にはゲッソリと気力ごと持って行かれてしまいました。



皆が待つ列へと戻ろうとしたときに気付いたことがありました。

なんか、臭う…

40分待ち+トイレの中へ進入…

これは核融合施設へと自ら入るようなものだったのです。

恐ろしいことに衣服や鼻腔がオタク達(僕もオタク)のメタンガスで汚染されてしまいました。

会場へ入る前から負けてます。

「えぇぃ、こんなところで負けてたまるか!!」

と、最後の胃腸薬とガスピタンを食しながら冷めたコーヒーを一気飲みしました。

当然、これも後で後悔することとなるんですけどね。



 長蛇。
 毎回ここに来る度に写真撮ったり目に焼き付けたり。
 これを見るだけに来るのも悪くないんじゃないですかね?
 最近はスタッフのお陰でマナー関係も悪くありませんし。
 その場の熱気というか、気合いがとにかく凄いんですって。


「それじゃ俺は西館の企業ブース(※14)から回ってくる」

今回は珍しくDが東館から回るということでした。

そういう訳で、一人で西館へ。

順調に列は進み、走ることもなく極平和的に。

ところが、企業ブースまで残り30m!ってところで列が止まりました。

「五列になってお待ち下さい〜!」

スタッフがそう声をかける中、これまた20分くらい待たされます。

「それでは会場となります!」

怒濤のように歩く烏合の衆。

行きたいブースは数多くあったのですが、場所をうまく把握出来ません。

虱潰しに当たることにしました。

するとどうでしょう。

今まで知らなかったエロゲーメーカーが結構あることに気付かされます。

「は〜 凄いねぇ…」

独り言を多々発しながら奥へ奥へと進みます。

ようやく見慣れた、というか… 目的のブースを見つけました。

たまソフト社の「LOST CHILD」の音楽CDを購入。

埼玉最終兵器(※15)さんが手掛けてる熱いロックミュージックです。

早速ポスターなんて貰っちゃって、大変かさばります。

「紙袋欲しかったな」

企業によっては買い物をした客に対して紙袋を配るところがある、という話でした。

戦利品を収めるものがリュック一つというのは心もとありません。

すると―――

「Ragnarok(※16)の紙袋でーす。無料で配布中ですので是非お寄り下さい!!」

ガンホー社が思いの外、好戦的。

早速紙袋だけを貰って退散(ぉ

欲しい商品がなかったんです… マグカップ買ってもなぁ…

朝一番で企業ブースに来るだなんて初めてでしたので、

この意外な程の展開に早くもテンションが上がり始めました。

軽いステップと共に次から次へとブースを見て回ります。

「ちょ、ちょっとお兄さん。そこのお兄さん待って!」

何事か。

むしろ何か自分なのか?悪いことしたのか?とあたふたしちゃいました。

そこには19歳前後の女子がッ!!

「どうかしましたか?」

「そ、その紙袋って!!?」

「…ぇ、いや… Ragnarokのブースで貰ったものですよ」

「う、うそ〜!!」

目の前に居たのは女子。

目の前にあるのはブース。

数人の女子。

つまり、アレです。

売り子さん。

「欲しいなぁ。でも、今仕事中だし…」

「そんなん直ぐですよ。ちょっとだけ休憩して取ってくればいいじゃないですか」

「え〜 でも、それは出来ないなぁ… あぁぁ、どうしよぅぅ」

「んんん〜 困りましたねぇ」

私、Ragnarokでハァハァしてるんですよ〜

「そ、そうなんですか…」

『お前のソレをやれよ!』という話なんですけど、僕には僕の事情というものがありまして…

今これを失うと、これから大量に手に入る戦利品を収められなくなるのです。

『だったらもう一度取りに行けばいいじゃないか!!』

いや、まったくその通りです。

ですが、ものの見事に『コミケ内で女子に話しかけられる』異常さにパニックしてました。

ちぃとばかし可愛いし…(売り子ですし

ハァハァだなんて言われると妙に息子が気になりますし。

「む〜 残念だなぁ。ま、次に手に入れます」

「ははは、そうして下さい」

ちょっとばかし雑談してから、別れました。

なかなか面白い出会いだと思いません?

ちょっと運命的な… あぁ、でもコミケでの出会いってどうなんだろ?

心境は複雑。

と、目の前にcolors社がありました。

困惑してた思考が… 先の女子が消し飛びました。

アイちゃんが沢山ッ!!!!

「魔法少女アイ(※17)」のゲーム本体、サントラ、OVAが置いてあったのです。

サントラで持ってないものが一つあったので、それを購入。

「あれ、それ売り物ですか?」

ふと目に留まった本。

張り出されていた値段表欄の何処にも記入されないそれは展示品のように飾られていました。

「これですか? 外に張り出されていませんか?」

「いぇ、ないようですが…」

「あ、ホントだ」

「本… なんですかね?」

「いやぁ、実はこれ魔法少女アイ2の初回特典なんですよ」

「!!」

「中身はゲームブックとなっているんですが、今回は一応持ってきたってところです」

「な、なるほど… それで、買っちゃってもいいんでしょうか?」

「ぇ!? あぁ… 『おーぃ、これ1000円でいいだろ?』『おう』 1000円になります」

「よしッ!」

こうしてホクホクものでcolors社を後にしました。

まさか初回特典とは…

その他としてはケロQ社の「モエかん(※18)」サブストーリーである「モエてん」を購入し、

「永遠のアセリア(※19)」生みの親であるXuse社へ足を向けました。

「アセリアの設定資料集ありますか?」

「申し訳ありません。在庫がないのです…」

「そうですか… あぁぁ_| ̄|○」

「一日で凄く売れてしまって… 来年も出しますから!!」

「はい、わかりました…ああぁぁ_| ̄|○」

三日目の早朝にして、既に売り切れ。

開店前から品切れてたってことです… (´・ω・`)

後から知ったことなのですが、通販を開始したとかで普通に入手出来そうです(注文してきました



この時点で既に1万以上使ったことになるのですが、それは気にしません。

今回の目的は「金を気にしないで使い、マッタリお買い物」なのです。

企業ブースから離れ、西館一階で暫く見て回りました。

幾つか並ぶサークルもあり、あっという間に午前終了。

待ち合わせ場所でDaizoと飯を喰います。

ちょっと気合い入れて栄養剤とウィダインゼリーをいっき飲み。

そして、午後へ。



決戦の場がトイレとはこれ如何に。

胃腸の調子が悪い時にウィダインゼリーを飲むもんじゃありませんね。

速攻で流れ出ます。

これでもかというくらいの腹痛。

本来であれば…

玩具屋でのアルバイトで足腰が鍛えられ、競歩のような速度にも耐えれるはずでした。

もちろん、体力の消耗は歩き過ぎによるもので汗だくになるものと予想していたのです。

それがッ!

体力の消耗は濁流のごとき体液。

健康的に汗をかくはずが、脂汗でベトベト。

それでも負けずに帰らない僕は勇者ですッ!!(ホントにそう言いたかった

実際は病人(・∀・)カエル!!といったことろですね。。。

腹に手を当て死にそうで悶えてたとき、突如電話が鳴りました。

ダ・ダ・ダ♪ 日本ブ(略

お決まりのテーマソングを止めると「あ、もしもし?」と。

九州から電話がかかってきました…

九州→東京ビックサイト。

凄い距離ですね。

しかも皆が電話をかけるので電波はパンク状態。

「プッ」と直ぐに切れてしまいました。

偶にチャットをする仲間、一時は一緒にゲームを作ろうと企画(※20)していた―――

そんな仲間であるhipoさんからの電話。

そもそも何でこの時期に…

ふと浮かんだのは、hipoさんがここに来ているかも… という憶測。

もし、わざわざ来て貰ったのだとすれば何としてでも探し出さなければいけません。

まずは集合場所を決めないと…

ところが、何度も何度も電話を此方からするものの全く繋がりません。

au使用者が多いためか、メールすら届かないのです。

色々試すうちに場所によっては繋がるということがわかりました。

ようするに、人が電話をしないような場所で電波を跳ばせばいいのです。

そうやって試行錯誤すること一時間。

諦めかけた時、hipoさんから十数度目かの電話がかかってきました。

内容は、hipoさんの知り合いがこっちに居るということでした。

まぁ、会ってくれ、と。

hipoさんじゃないのかYO!と拍子抜けしましたが「紀弘さんも知ってるかも」とのこと。

そこで、その知人からの電話がかかってきました。

「今、○○に居ます」

「了解しました。それじゃ、○○に向かって下さい」

こんな会話をして、会うことになったんです。

でもまぁ… そうは上手くいかないのが世の常なんですかね。

会場内にある柱に書かれた「あ」だの「ム」だのを目印にしたのですが、

彼は一向に来ません。

数度の電話をして、30分くら後に会うことが出来ました。

この時までにまた二回くらいトイレに行ってます…

「いやぁ、すみませんでした。手間取らして」

「いぇいぇ〜 大丈夫ですよ〜(腹痛で引きつりながら」

軽い世間話を交えつつ、一緒にブースを回りました。

出会ってから十数分後。

彼が青森の方から来ていることが分かり、アレ?と。

思い当たる節があったんです。

hipoさんとラムとゲームを作るという話になった時、原画家として紹介されたお会計氏。

個人的にも何度かチャットをしたことがある人。

どうも、その人と住んでいる場所や状況が同じっぽい…

「もしかしてお会計さんですか?」

「ぇ? そうですけど?」

_| ̄|○

hipoさん… 「知ってるかも」じゃないですよ…

それと、名前くらい始めに教えてくれてもいいじゃありませんか…

ショボーン(´・ω・`)としながらも、なるほど〜とお会計氏を凝視。

…しっかし、やつれて見える。。。

クラスメイトから「もう少し太れよ!」と言われてる僕が言うくらいですからね。

かなり細めだと思います。

それともサークル活動でゲッソリしてしまったのか。

適当なサークルを見ながら、彼は言います。

「なんか持って帰らないとhipoに怒られちゃうんですよ」

そう言う彼の紙袋の中は同人誌が二冊ほど。

「資金難ですか?」

「それもあるけど、欲しいものが無くて…」

実は今回のコミケで感じていたことでもありました。

2002年度の冬なんかは同人作家から凄まじいものを感じましたが、

今回はピンと来るサークルが少ないのです。

まぁ、趣味が合わないというのもあるんですけど。

「に、しても。。それは買わなさ過ぎですよね」

「う〜ん…」

そこで本格的にアレどうよ、ソレどうよ、と練り歩きます。

胃腸は爆発寸前。

ある程度買ったかなーというあたりでトイレへ駆け込みました。

そろそろ動けなくなりそうです。

柱にもたれかかり、二人で座り込むとスタッフに見つかりました。

「座らないで下さい。もうすぐここは…(略」

「すんませんでした…」

いや、死にそうなんですが…

まったく人の顔色を見ようとしないスタッフに「人間ってそんなものさ」的疎外感を覚えたり。

頃合いはRegretたん等と合流する時間が近づいてる状態。

遠くからわざわざ来てくれたお会計氏には申し訳なかったのですがここでお別れです。

体調不良で真っ当なもてなしを行えなかったことが悔やまれました。



集合場所で全員の戦利品をチェックすると、案の定というか僕はかなり買ってしまったようでした。

 例の女性が欲しがっていた紙袋とその中身。
 もぅ少し気が利けばなぁ… そうやっていつもいつも後悔してます。
 さて、今回は大量に買ってみたものの… 重い。
 郵便で送ってもいいんでないか? という狭間ですね。
 無茶なことが出来たときの妙な達成感がありました。


モエたんなど事前に買った品や薬代があったとは言え、軽く4万をOVER…

Daizoなんて手掴み出来そうな程度でしたし。

意外だったのがRegretたんが余り買わなかったことでした。

少しずつ大人になっているのでしょうか。

でも、等身大メイドをシリコン製にしたいだのという願望があるだけでもぅ…(略

僕なら瓶詰めサイズ(※21)が最適だと思いますけどね!



 見上げれば…
 皆、見上げるんですよね。
 名残惜しむかのように。
 そういったところもまた聖地と呼ばれる由縁でしょうか。


会場から出ると鳥肌実さんの個人演説会ビラが配られていました。

朝、無駄話をしながら話題に上がっていた方です。

もちろん、ビラはお持ち帰りしました。

額が余っていれば部屋に飾ってしまいたいくらいです(余ってませんけど

ついでに目映く輝く会場を写真撮りました。

 さらばだ!!
 夕日に背中が焼ける〜オタクの証〜
 むしろ「去れ!」と言われてもまた来ます。




「兄さま チェキチェキ! 兄さま チェキチェキ!」

「あなたの近所の秋葉原!」

迎えに来てくれた眼鏡の君の車で流れるコノ曲。

運転席に座る眼鏡の君、助手席に座るDaizoの二人が歌い、踊っていました。

カーブで手を離すのはイクナイと思います。

あと、ブースとされたウーハーが心地よく腹に響いてグゥの音も出ません。

疲労でRegretたんもパッソル君も眠っています。

僕も数回意識が跳んだのですが、その度に「目覚めろ豚共!」という声と共に窓が開かれます。

「ズンチャッチャズンチャッチャ ウオォリャー アッハーン」

もの凄い漢ボイスが外に放たれました

余りにステキ過ぎるコノ曲。

なんでも一曲が30分以上あるそうです。

元気過ぎる二人はそのままに、死人は後部座席で悶えるのでした。



Regretたんの家で一休み。

「せ、正露丸を節に欲します!」

最後はやっぱり正露丸、そんな気がします。

そのままだと家に帰るどころか、駅まで辿り着けるかどうかも疑わしい程でした。

新しく増えたRagnarokの紙袋(激重)、アンシュッツ…

タクシーでも呼ぼうかと本気で悩んだ程です。

ところが、送っていってくれるとのこと。

優しい眼鏡の君に感謝感謝。

裏道を使いまくり、あっという間に池袋駅周辺。

こうして無事生還することが出来たのでした。

 走り去るアルテッツァ
 カコイイです。




アレです。

今回の失敗点として、腹痛。

これに尽きます。

胃が重いとかいうレベルならいいのですけど、腹はやばい。

次からは胃腸薬と正露丸は常備するべきだと思いました。

むしろ、冷える冬でなくて夏に行けという話ではあるのですが…

え?

コミケに行く自体が常軌を逸しているって?

そんな馬鹿な。

僕はただ真っ当にオタクの道に進んでるだけすよ。

 イッヒッヒッヒ





※01…(中南海スーパーライト) 中国の幹部が吸ってた煙草(ぉ

※02…(アルテッツァ) スポーツカー?よぅ分からんです。

※03…(アンシュッツ) さすがにまでは覚えてません…

※04…(MSN) : 「MSN Messenger」の意、チャットツール。

※05…(いけふくろう) : 池袋駅にある妙な像があるところ。

※06…(虎の穴) 同人に強いアニメイトって感じがします。

※07…(安倍さん) 安倍吉俊氏。数年前から大好きな絵師です。

※08…(灰羽連盟) 安倍氏の同同人作品に惚れ込んだ監督が即アニメ化

※09…(もえたん) 一時品切れ状態の続いた凄い単語帳です。

※10…(アニメイト) アニメ関係の品が売られている有名どころ。

※11…(ガスピタン) ホントにヨーグルト味だったようです。

※12…(Administrator権限) Windows2000等で全ての責任を持つ管理者が使う権限です。

※13…(カスタマーエンジニア) : PCやプリンターなどを直す仕事です。

※14…(企業ブース) 企業だけが集まってるブースで早いうちから閉店してしまいます。

※15…(Ragnarok) 二年前くらいから流行ってるMMORPGです。

※16…(埼玉最終兵器) ゲームの曲を熱く狂おしくアレンジする人です。

※17…(魔法少女アイ) アイちゃん ハァハァ(゚Д゚; )(゚Д゚)( ;゚Д゚)ハァハァ 危なくてリンク貼れません。

※18…(モエかん) モエっ娘島というのがありまして… モエっ娘かんp(略

※19…(永遠のアセリア) エスペリアたん ハァハァ(゚Д゚; )(゚Д゚)( ;゚Д゚)ハァハァ 危なくてリンク貼れません。

※20…(企画) 一時、友人のラムとhipoさんとでSLGを作ろうとしていた時期がありました。

※21…(瓶詰めサイズ) アニメで友人がはまりました助けられません